シニアのスマートフォン(2) - 楽天モバイルがゼロ円を終了 2022年5月追記

 1年前の2021年4月、スマ―トフォンの通信会社を楽天モバイルに変えて、維持費がゼロになったことを下記の記事にした。(下記記事は、記録としてそのまま残します。)  その後、2021年度上期決算で楽天モバイルが大幅赤字と聞いて心配していたが、心配が現実になった。  5月13日、楽天モバイルが新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」を発表した。月1GBまで月額0円、1~3GBまで月額1078円だったが、新プランは0~3GBまで月額980円に変更。7月1日から既存ユーザーも自動移行するとのこと。10月末までは、1GB以下の場合、月額料金を実質無料にするようだが。  う~~ん、そうなりますか。いかにも楽天、強引です。  これで楽天モバイルの絶対的な優位性は失われる。初めから1GB以下は月額500円とかにしておけば良かったのに。  わが家も、また他社の動向を調べて、どうするか考えましょう。



シニアのスマートフォン(2) - 通信会社を変えてスマホ維持費ゼロに 2021年4月

 通信会社を変えて、毎月のスマホ維持費がゼロ円になってしまいました。  「そんなことできるの?」  意外と簡単です。 1 通信会社を楽天モバイルに変えることにした  カミさんと私のスマホのバッテリー切れが早くなった。それぞれ2年落ち、1年半落ちの中古を買い、3年近く使ったので、もうバッテリーが寿命ということだ。裏蓋が簡単に開かないので自分でバッテリー交換が出来ず、スマホ本体の買い替えになってしまう。  タイミングとして、ちょうど今、通信会社各社が一斉に料金を引き下げたところだ。今年に入って、通信キャリア4社(自前の通信回線を持つ通信事業者。シェア順にNTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル)、格安SIM各社(通信回線を借りて運営する通信事業者)が次々と廉価プランを発表した。格安SIMからキャリアに転身した楽天モバイルの攻勢と、菅政権の圧力があってのことだが、通信業界は今や戦国時代になっている。われわれユーザーにとっては、通信会社・料金プランを見直す好機だ。  楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」プランがとりわけ強烈だ。データ通信料が月ごとの従量制で、通信量が1GB以内なら無料、3GB以内980円、20GB以内1,980円、20GB超無制限2,980円と、他社より安い。さらに画期的なのは、専用アプリ「Rakuten Link」の介在が条件だが、電話やSMSが無料で無制限に使えることだ。楽天同士に限定されず、他社の固定電話や端末も無料。電話回線を全く介さない一種のインターネット電話のため通話料不要なのだ。これは楽天独自の方式であり、他社は簡単に真似できない。(HISモバイルやジャパネットたかた等、「電話かけ放題」と言っているものがあるが、月額料金に含まれていて本質的な無料ではない。)  ただ、楽天は後述のように通信基盤に少々弱みがあって、料金だけで勝負はつかないのだが。  私たち夫婦は、二人合わせてもデータ通信使用が月1GBに達さない超ライトユーザーである。意識して抑えているわけではない。①そもそもリタイアしたシニアなので毎日外出してスマホを使う生活ではない(インターネットやメールは自宅のパソコンを使う)、②動画視聴やオンラインゲームなど、スマホではまずしない(老眼だしね)、③自宅でスマホを使う時はWiFi接続である。つまりは、無くても困るので一応スマホを持っているけどほとんど使わない、という状態なのだ。まあシニアのスマートフォン使用は大方こんなものだろう。  「月1GB未満は例外的な少なさじゃないのか? 自分は3GBでも不安だ」という方が多いと思う。データ通信が嵩むのは動画視聴、オンラインゲーム、インスタグラムなど、動画・画像系だ。シニアであれ誰であれ、これを毎日長時間行う習慣の人は通信量が多くなる。それ以外の使い方、インターネットで地図を見たり経路案内に使う、調べたい事柄を検索する、電子メールを交換する、LINE・ツイッター等のSNSをする、といった一般的な使用範囲ならば、たいていは1GB未満、頑張って毎日使っても3GB未満だろう。自分の毎月の通信量がどれくらいかは、通信会社提供のアプリで簡単に把握できるので、確認しておいた方が良い。  1GB未満の私たちの場合は、ライトユーザーに有利な料金体系の通信会社が良い。これまで使ってきた格安SIMのBIGLOBEモバイルも割と安く、二人分合計して月3,000円台だった(データ通信2,700円+電話通話料500~1,000円程度)。これが、楽天ならばデータ利用料金1GB以内無料、電話通話料無料なので、何と料金ゼロ=スマホ維持費ゼロということになる! (当然だが、スマホ本体代は別だ。)  正直なところ、楽天については、オプチミスティックな社名もだが、強引な感じがどうも好かない。(*個人の感想です。) でも、維持費ゼロとなれば小異を捨てて「Rakuten UN-LIMIT VI」プランに乗り換えようではないか。 2 乗り換えの手続き  通信会社の乗り換えは、普通であればMNP(電話番号を引き継いでの移行)をするところだが、今回、わが家はそうしないことにした。  BIGLOBEでは私が主SIM契約者、カミさんがシェアSIM使用者の契約だったが、楽天はそうした家族一括契約の制度が無く、SIMごとの個別契約だ。このため、カミさん分のBIGLOBEのMNP転出、楽天のMNP転入の手続きが複雑になり、それが終わらないと私の分のMNP転出入もできない。二人分が終わるまで1か月要するような面倒なことになる。  MNPはあきらめ、単純で簡単に済む「新規申し込み」で二人分行くことにした。電話番号が変わることになるが、変更の連絡先は限られ、さほど多くない。  加入手続き自体は簡単だった。オンラインで、私用とカミさん用を各自の名義で申し込むと、翌々日にはSIMとスマホが届いた。  手続きの中で、一度で済まなかったのは本人確認書類だ。私は運転免許証、カミさんはパスポートと住民票の画像ファイルをアップロードした。楽天モバイルのサイトに明文の説明が無いのだが、①運転免許証は表と裏の画像、パスポートは顔写真記載面と所持人記入欄面(昨年からの新デザインパスポートでは緊急連絡先面か)の画像、②スキャン画像ではなく、カメラやスマホで撮影して無編集のままの画像ファイル、が必要だ。そうでないと書類不備とされ、やり直しになる。やり直した。  スマホは、加入申し込みとセットで夫婦二人分購入した。バッテリー問題で中古品に懲りての新調だが、加入とセットなら割安だ。具体的にはシャープのAQUOS sense 4 liteを選んだが、1台あたり15,000円相当の楽天ポイントが付き、実質的にほぼ半値、中古品並みの値段になる。分割払いでなく、一括払いにした。このごろの機種としてサイズ、性能、価格がごく中庸の品だが、わが家の使い方からすると立派過ぎるほどだ。バッテリーのもちが良く、指紋認証で起動が速いのは、さすが新型。もう少しコンパクトで軽いと文句無しだが。  初期設定も簡単で、直販のスマホなのでAPN設定(Access Point Nameの指定)が既にされており、SIMカードをスマホに入れるだけですぐ開通できた。  ただ、全く無事とは行かず、カミさん用スマホの方で、LINEでは通話できるが、楽天の電話専用アプリ「Rakuten Link」ではマイクが声を拾わず電話通話ができないトラブルがあった。初期設定のプロセスで何か間違ったのかもしれないが、「Rakuten Link」アプリの「権限」としてマイクが許可されていなかった。設定を変更し、さらにアプリをインストールし直して問題解消。ネット上に同じトラブルの情報がいくつもあり、Rakuten Linkは一筋縄では行かないアプリのようだ。 3 楽天モバイルを使ってみて  無料ということについてだが、結構なことではあるが、何か釈然としない感じが残る。物はそれぞれ適切な値段であるべきという思いがあって、高すぎも安すぎも心理的に抵抗があるのだ。楽天側の営業戦略から来たもので、ユーザー側が気にしなくても良いのだろうけれど。  「無料とはどこかに落とし穴があるのでは?」  眉に唾をつけて楽天に乗り換えたが、特に落とし穴となる問題は無い。これまでのBIGLOBE(回線はドコモ)と変わらず、順調にインターネットに接続できている。偶然だが自宅から100mほどの所に楽天の基地局アンテナがあって、電波はむしろ強力だ。また、Rakuten Linkアプリによる無料の電話は、声が相手に届くのにわずかなタイムラグがある気がするが気のせい程度だ。途切れたりすることは無く、音質はLINEより上。仕事にスマホを使う人の場合はわからないが、私にはこれで十分実用になる。  楽天は、通信基盤が弱点と言われている。新興の四番手通信キャリアとして自前の通信回線を整備中だが、未だ十分とは言えない。人口密度が高い都市部から基地局の整備を進めていて、少し鄙びた地域は未整備だ。先行の3キャリア並みに充実するには、数年かかるだろう。  私の住む地域は楽天回線エリア内だが、都と鄙の境目で、1kmほど先は現時点で楽天回線未整備の「パートナー回線エリア」だ。そこではパートナーであるau回線に自動的にローミング接続する仕組みで、「圏外」=接続不能にはならない。そこも今年6月時点では「楽天回線拡大予定エリア」とされていて、まもなく楽天回線エリアになるようだ。  1週間ほど使ったが、外出先で接続不能になることは無い。横浜市営地下鉄やデパート・スーパーの地下階ではパートナー回線に自動的に切り替わる。楽天回線でもau回線でも、ちゃんと接続して使えるならばそれで結構。私やカミさんの日常の生活圏(自宅近辺~横浜市内、時たま周辺市・東京都内)では、まず問題なく使えそうだ。  au回線の基地局も無い場所では「圏外」になるわけだが、神奈川県では丹沢山周辺くらいで例外的だ。ハイキングに出かけると接続できないことになるが、それはauのユーザーであっても同じだ。ちなみに、ドコモも丹沢山はエリア外のようだ。  ネット上の情報によると、楽天回線の整備が進んだ東京23区内では、au回線へのローミング接続が既に打ち切られたのか、大型商業施設の建物内、ビルの地下階などスポット的に接続が不安定になる場所があるらしい。レアケースとも言えるが、仕事で頻繁にスマホを使う人は困ることになる。これは、4Gで楽天に割り当てられた1.7GHz帯の周波数が建物内に回り込みにくい特性であることも影響しているようだ。都市部でも基地局の密度をさらに上げる必要がある、そうしたことを含め、楽天回線がまだ整備途上で過渡的ということだろう。  「ただより高いものは無いというが、大丈夫か?」  既存キャリア3社のわかりにくい(意図してわかりにくくした?)料金・手数料に比べると、楽天のプランは実に単純明快、明朗会計で、隠し球は無さそうだ。  料金以外にユーザー側に何か負担があったり、我慢を強いられたりすることもない。最低契約期間〇年、などの束縛も一切無い。  他社より安い料金体系だが、楽天側はスマホ事業の枠内だけで採算を考えず、楽天市場、楽天カード、楽天Edy、楽天ペイ、楽天銀行・・・など、グループの事業に消費者を囲い込む契機と考えているだろう。  確かに、楽天モバイルの加入契約には事前に楽天会員(グループ共通のID)の登録が必要だし、端末のセット購入でまとまった額の楽天ポイント付与があるというのも囲い込み策の一環だろう。わが家は、楽天ペイに新規加入して、付与されたポイントをスーパーでの日常の買い物にあてる予定だ。その後も束縛が継続するようなことは特段無い。  また、楽天モバイルでセット購入したスマホ端末には、楽天関連アプリがいくつもプリインストールされている。ただ、それは他のキャリアでも同様だし、不要なものはアンインストールできる。宣伝の通知やダイレクトメールも、設定で「受信しない」にすれば来ない。  そのくらいのことであり、囲い込みの働きかけは執拗ではない。アプリのアンインストールができないとか、配信停止にしてもしつこくメールが来る、といったことが無いのは思ったより良心的だ。  楽天のサポート体制については、はなはだ評判がよろしくない。サポート窓口は、電話が繋がらない、チャットの返信が来ない、通りいっぺんの答で役立たない、などなど。私の体験でも、直営店舗は加入契約を受け付けるだけで、相談・サポート対応は有償であるとして受けない様子だった。  ただより高いものは無い、を実感するところだ。  まあ確かに楽天のサポートは弱体だが、他のキャリアや格安SIMの店舗・電話窓口も、天使のように善意に満ちて親切というわけではないと思う。スマホに限らず、最近のIT関係の相談窓口はだいたいこんなもので、腹を立てるだけ損という気がする。  ここは潔く、サポートに頼らないことだ。楽天モバイルサイトの「よくある質問」を熟読し、ネット上の情報を収集して自力で行う方が良い。わが家の加入手続きはオンラインで「新規申し込み」して、店舗やサポートと関わることなく順調に済んだ。カミさん用スマホの初期設定トラブルも、幸い自分で調べて解決できた。やむを得ずサポートに電話する場合には、それなりの覚悟で行うつもりだ(ちょっと大げさか)。 4 楽天モバイルはまずまずお勧めだ  楽天モバイルについてのネット上の評判は、サポート体制に限らず、毀誉褒貶さまざまだ。スマホをシビアに使う人ほど評価が厳しいようだ。楽天のお先棒を担ぐつもりは無いが、私は、シビアに使わないこともあって、お勧めできると考えている。  楽天は好かないと述べたが、Rakuten Linkを開発して独自の方式で電話無料を実現していること、明朗会計であること、実店舗で高いプランやオプションに誘導されることが無いこと、妙な束縛や囲い込みをしていないこと等、まっとうな姿勢は評価したい。サポートは弱体だが大問題ではない。  何にしても、使用上特に問題が無くて安い、というのが良い。私の場合は、自分の生活圏でネット接続も電話も十分用が足り、料金無料だ。都市部に住むたいていのシニアやライトユーザーは、無料か、今よりずっと安くなるだろう。通信キャリア3社(NTTドコモ、au、ソフトバンク)の高額なプランを使っている人は、検討してみたら良いと思う。  もう一つ、導入してから知った楽天独自のメリットがある。それは、海外に持って行って、そのままネット接続、Rakuten Linkによる電話ができることだ。別途料金無しで、提携している現地回線にローミング接続できる。データ通信2GB/月までだが(追加チャージも1GB 550円で安い)。これまでの海外旅行の際は、国際ローミングは高額でとても利用できるものではないので、現地到着後の最初の仕事としてプリペイドSIMを買って入れ換えていた。そうした面倒が無くなるのは素晴らしい。  一方で、次のような人にはお勧めできない。 ①仕事などでスマホを必須とする人  外回りの仕事などスマホを頻繁に使う人にとっては、建物内、地下階でもどこでも100%確実に接続できなくてはダメだし、電話の音質がちょっとでも聞こえにくいのは困るだろう。そうしたシビアな使用の場合は、楽天は勧められない。通信基盤の早期の整備充実を期待したい。 ②住まいや生活圏が楽天回線エリア外の地域で、なおかつ通信量が多い人  これも通信基盤の問題だが、そうした場合はパートナー回線(au回線)を主に使うことになり、パートナー回線の利用は5GB/月までという制約がある。5GBを超える心配が無いライトユーザーならばそれでも全く問題ないが、通信量が多い人はアウトとなる。楽天回線エリアかどうかは、地図で確認できる。    楽天モバイルサイトの「通信・エリア」ページ ③手持ちのスマホ本体が新しかったり、気に入っていたりで、そのまま使い続けたいという人  他社から楽天に乗り換えてそのまま機種もあるが残念ながらかなり限定され、使えない可能性の方が高い。一般的に格安SIMの場合でも、SIMロックが解除されていること、LTEバンドが対応していることが必要だが、さらに楽天で使えるためにはRakuten Linkアプリの動作可否が急所になるらしい。(特に、iPhone非対応が問題だったが、今は既にiPhoneにも対応するようになっている。)  楽天対応の機種かどうかは、次で確認できる(一部機能は利用可という機種もあって複雑だ)。    楽天モバイルサイトの「ご利用製品の対応状況確認」ページ  まあ私ごときがお勧めする以前に、現在の携帯料金引き下げの趨勢の中、スマホのヘビーユーザー達はとっくに何らかの手を打っているだろう。案外、ライトユーザーに「面倒くさいから、多少高くてもこれまでの料金プランのままでいいや」という鷹揚な人が多いのかもしれない。我らシニア世代も、今の状況変化に無関心で高額な料金プランを続ける「これまでどおり」派がやはり多いのだろうなあ。 (参考)楽天モバイルについて解説、情報提供をしているサイトの例    スマホの格安プラン比較    楽天モバイル研究所    MNPのコンシェルジュ  加入申し込みの手順、不具合対策など、詳しいノウハウ情報があって参考になった。 ●半年使用しての報告(2021年11月追記)  基本的に問題なく使用している。コロナ禍のせいでスマホ使用が抑制されていることもあるが、通信量も想定どおり毎月0.2GB前後と少なく、3か月の無料キャンペーン後も本当に利用料金無料で済んでいる。スマホ維持費ゼロだ。カミさんも同様だ。(厳密には、スマホ1台につきユニバーサルサービス料3円/月、電話リレーサービス料1円/月がかかるが、手持ちの楽天ポイントを充当するので、請求金額はゼロだ。)  唯一問題があったのは、無料電話アプリ「Rakuten Link」の不具合だ。私もカミさんも、自宅で通話していて、相手の声は聞こえるが、自分の声が相手に伝わらないという状態が生じることがあった。必ずしも常にそうなるわけではなく、たまに問題が発生するのだ。  ネット上にも同様の不具合が数多く報告されていて、わが家だけの現象ではない。Wi-Fi経由でRakuten Linkを使う場合に生じる不具合のようだが、①Wi-FiがIPv4でなくIPv6接続の場合に生じるらしい、②googleの音声アシスタントを使っている場合に(マイク機能の取り合いになって)生じるらしい、③スマホがシャープ製AQUOSの場合に生じるらしい、といったネット上の情報があった。  わが家の場合、①③が該当し、カミさんのスマホは②も使っている。まず、②の音声アシスタントをオフにした。さらに①についても、Wi-Fi使用をオフにして家の中でも楽天回線で通信する設定にした。これで、電話が伝わらない問題は無くなったが、楽天の通信量が増え、カミさんの9月分はとうとう1GBを超え、利用料金980円が課金された。  そうこうするうちに、Rakuten Linkアプリのヴァージョンアップでこの問題への対応がなされた。どうやら、電話についてはWi-Fi環境下でもWi-Fiを使わない設定にしたようで、不具合は解消した。一件落着で、(インターネットは)WiーFiを使う普通の設定に戻し、楽天通信量も無料の範囲に戻った。  大きいトラブルはそんなところだが、Rakuten LinkアプリがAndroidスマホにもともと入っている一般の電話アプリとは別物であることによる混乱が時にある。例えば、電話しようとして、「Rakuten Link」アイコンでなく一般の「電話」アイコンを押してしまうことがあるので、「電話」アイコンをホーム画面に置くのをやめた。  また、Rakuten Linkの着信音やその音量を変更したい場合、「電話」の着信音設定をいくら変えても変更できない。電話ではなく一般のアプリとしての設定変更が必要だ。  一般の「電話」から「Rakuten Link」に置き換える設定ができればこうした混乱は無くなるが、それはできないのだ。こうした厄介が少々あるRakuten Linkだが、電話無料の代償として甘受せざるを得ない。  ところで、通信会社各社の2021年度上期決算が出た。三大キャリアは、料金引き下げの結果、減益になったが黒字は確保した。対して楽天モバイルは、新規加入者を獲得したものの、基地局整備のコスト、au回線ローミングのコストの負担のため巨大赤字のようだ。早期に基地局を拡大して全国をカバーすることが課題だが、踏ん張れるかどうかだ。あるいは三大キャリアより安い現状の料金体系が見直されることになるかもしれない。がんばって事業を続けてくれ、楽天!