三浦半島一周 ― 海岸線に沿って100km日帰りツーリング 2014年9月29日

●テーマ  秋の快晴の一日、久しぶりに三浦半島を一周した。ロードバイクで快走、なるべく海岸線沿いの大回りでのんびり、というのが方針。海が見えるように、時計回りだ。  このコースは、幅員の狭い2車線の道路がほとんどで、自転車にとって走りやすいとは言えない。特に土日は車が多いので注意が必要だ。また、小さいアップダウンが多く、強い風を受けることも多いので意外に走りごたえがある。  今回は、観光シーズンでない平日で交通量が少なく、珍しく無風でもあった。ちょうど100km、気持ちよく走ることができた。三崎港までの往路をのんびりし過ぎて、帰途の最後、日没になってしまったのはダメでした。 ●ルート ルートの詳細は、 http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=37a4328ab029d6e5b96010eb0ee4a709 ●浦賀市鴨居港まで・家を9時過ぎに出発。(結果からすると、もっと早めが良かった。)  横浜市大前の踏切近くで、陶器店「八雲」を発見して寄り道。唐津や益子、沖縄などの作家ものが並ぶ。益子の添谷修一氏の湯のみがあり、うれしくなって購入。素朴に見えて細部まで丁寧に作りこんでいる。力量の高い人が、「作品」でなく淡々と日用品を作っている。で、申しわけなく思える安い値付けなのだ。自分と同じような世代で、こういう生き方の人もいる。  京急線金沢八景駅前(地図はここから表示)で、入江になった海岸に最初に遭遇する。  横須賀市に入り、田浦付近はトンネルが8個続く。市街地で車も多いのでちょっと怖い。安全面ではこのルートの一番の難所だ。歩道はついているので、使えば良いのだろうが。  馬堀海岸で、早や11時30分。昔は砂浜だったようだが、防波堤でコンクリート。最近、さらに補強したようだが、相応の景観にして散歩できるよう気づかっている。道路はナツメヤシの街路樹で南国ムード。  11時50分、走水の観音崎京急ホテルを越した。岬の上に立つのはアンテナ塔、観音崎灯台は向こう側で見えていない。  12時で鴨居魚港。八幡神社の参道脇(写真右手)に地魚料理の店「鴨鶴」があったのでここで昼食。釜飯がメインだったが、時間がかかっては困る。刺身盛合せ定食にしてまずまず。マグロのトロがおいしゅうございました。  海と逆方向、参道兼駐車場の奥に八幡神社。こじんまりした境内の日陰で食後休憩し、12時45分出発。 ●三浦市三崎魚港まで・浦賀は幅狭い入江が深く切り込み、道路がV字状に巡っている。橋は無く、小さな渡し船があって往復している。  入江を挟み、叶神社の西社、東社がある。数年前、カミさんと渡し船で渡って二つを参拝したことがある。何だか楽しい。願い事が叶うという縁起良い名で人気らしいが、風格もある。瑪瑙と翡翠のきれいな勾玉がお守りとして売られているのも珍しく、行って面白い神社だ。写真は西叶神社。  浦賀はペリー来航の地だが、停泊したという浦賀沖とは、この入江のすぐ外ということのようだ。  隣の久里浜に「ペリー公園」があり、伊藤博文書の大きな記念碑があった。こちらは上陸の地。  13時30分、野比を越えて海岸に出る。三浦海岸まで見通せて良い景色。この日は28度で暑くはあるが、カラりとして心地良い。  水とともに塩分の補給が必要なことは意識していたが、最近読んだスポーツ医学の本によると、塩分の吸収をよくするためぶとう糖も必要で、スポーツドリンクはそのことも配慮しているとのこと。ぶどう糖は消化が必要になるから余計と思っていたが。半分に薄めるのも間違いという。  それで、今回は水でなくスポーツドリンクで全てまかなうことにした。このためか、ここまで疲れは少なく、快調な走りだ。  13時40分、三浦海岸。夏には海水浴客で賑わっているはずの砂浜だ。  14時、金田魚港を通過。  金田漁港を越すと、急な坂を登ることになる。写真は、坂の途中から振り返った金田湾を望む風景。  坂を登った上は、海抜50mほどの台地が広がり、一面の畑だ。大根、キャベツ、西瓜などの露地野菜だが、水やりはどうしているのだろう。水路も井戸も見当たらないが。  せっかく登ったが、劔崎の海岸線、間口漁港に降りるため、すぐに下る。位置のエネルギーの消耗感!  14時15分、劔崎のこじんまりした間口漁港。ここは初めて訪れる。岬が劔崎。  間口から細い急坂を登ってまた下り、ここも初めての松輪漁港。金色がかった松輪サバはブランドになっている。  松輪から毘沙門トンネルを通って、また高台に登ると、宮川公園に風力発電の大きなプロペラが2基あった。三浦半島の南端で、風をよく受けることだろう。この日は無風で、回転していなかった。  城ケ島大橋を渡って城ケ島へ。有料の橋だが自転車は無料。高い所に架かる橋なので眺めが良い。  城ケ島公園。20年も前、小学生だった子どもたちを連れて来たっけ。当時は野良猫がやたらと多かった印象だが、今は見当たらない。ここでちょうど15時。日暮れまでに帰るのはギリギリか、と時間が気になってくる。 ●三崎港からの帰り道・城ケ島大橋を戻り、三崎魚港へ。冷凍マグロなどを売っている産直センターで小休止。カミさんから言いつかった乾燥ひじきを買い、ソフトクリームを食べる。  15時40分出発。標高0mの三崎港からは緩急の登りが引橋まで続く。このあたりで少し疲れを感じるようになってきた。日没との競争なので、なるべく速度を上げたい気持ちもある。  引橋から先は、横須賀市との市境近くまで、緩い下りがずっと3kmほども続く。三浦半島を逆回りルートで来ると、ここは高低差は80mほどだが登りで疲れることになる。  思えば、このルートの道路は海岸線以外は、登りか、下りかで平らな道が少ない。そういえば、合唱の指導で「歌には平らな所は無いと思いなさい」というのがあった。これは、音程の上下のことではなく、小さなクレッシェンド、デクレッシェンドを必ずつけるものであって、平板な一本調子で歌うのではダメ、という教えなのだが。  自転車も、常にペダリングの強弱をつけ、小さな起伏を越えながら、武山の自衛隊、林交差点、芦名を通過する。  秋谷でまた海岸線に出て、湘南国際村入口交差点で16時20分だ。だいぶ日が傾いた。  長者ケ崎、葉山御用邸の先は、海岸線沿いの森戸、堀内を通る。堀内では、和菓子屋「永楽家」であわび最中を土産に買う。  渚橋を右折して逗子海岸沿いを走り、小坪の二つのトンネルを通る。一つ目は登り坂で疲れるが、二つ目は下り坂で出口正面に鎌倉の材木座海岸が広がって見える。本日最後、16本目のトンネルは、鮮やかな風景の転換。  17時5分、滑川交差点。夕暮れの材木座海岸には散歩を楽しむ人たちが。日没はもう近い。  滑川交差点から鎌倉駅まではすぐで、17時10分。  ここから家まで1時間ほどの途中で日没。その後薄明りがあったが、帰宅した18時5分にはすっかり暗くなっていた。  上記地図のルートは、京急線金沢八景駅からJR線鎌倉駅までだが、「ルートラボ」によると、距離78.5km、獲得標高上り640mだ。これに家との距離を合わせると、距離は計102.9km、獲得標高上り841mとなる。  距離は100kmになった。上りは合計すると箱根並みということだ。家に帰着した時点で、もう目一杯という感じの疲労だった。 ●覚えメモ  テールライトを点灯し、帰宅まで何とかセーフだったが、ヘッドライトも持っていくべきだった。それ以前に、全体に小1時間前倒しのスケジュールであるべきだった。今回の反省点。  半袖ジャージに夏用アームカバー、短パンの夏型ウェアでこの日の天気にはちょうど良かった。フロントバッグだけでは、土産物を入れるのに不足のため、バックパックをかついだ。  スポーツドリンクは水分・ミネラル補給として良かったようだ。計5本飲んだ。昼食以外に、途中の補給としてどら焼き2個、アイス1個、ソフトクリーム1個。